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行政視察報告③第3日・岡山県井原市)と視察の総括

第3日目 岡山県井原市「笑って健康元気アップ事業の取り組み」
出席者 井原市議会
          市民福祉委員会委員長     坊野公治
          議会事務局     平川
      井原市教育委員会生涯学習課長  田中
          健康福祉部健康医療課長  山田正人

【事業実施の背景】
・井原市第6次総合計画で市が目指す将来の都市像
  「美しい自然 息づく文化 笑顔で つながるひと 元気発信都市いばら」
   →実現のための基本目標
  「いつまでも健康ではつらつと生きるまち」
   →「健康寿命がのびるまちづくり」を推進(健康寿命の延伸を掲げる)
・「市民主体の健康づくり活動の推進」施策の一つとして、平成20年度より『笑って健康元気アップ事業』を実施

※なぜ「笑い」を取り上げたのか
 →誰もがもっている・誰もが取り組みやすい・無理なく継続できる ことから健康づくり・生涯学習の第一歩として取り組みやすい
 →笑いの効果・効用が疾患の予防・治療において科学的に認められつつある
・笑いの効果・効用・・・・・・ストレスの解消
            脳が活性化し、認知症予防につながる
            免疫力が高められる(血液中のNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が笑うことで正常化することが知られている)
血糖値の上昇を抑えるなど沢山の効用が知られている

【実践組織】
・あらゆるステージの市民を対象とするため、庁内に実行委員会を設置し、全庁的に取り組む・・・・・・実行委員会・担当者会議(それぞれ年三回程度開催)
・担当課・・・・・・総務課・子育て支援課・介護保険課・健康医療課・学校教育課
       生涯学習課・学校給食センター(事務局は健康医療課)

【現在の状況】
・主な事業
 ①笑いと健康講座・・・・笑いの効用・効果の科学的根拠を市民に啓発する内容
 ②「笑っちゃ王」笑顔の絵画コンテスト・・・・保育園児・幼稚園児・小中学生から募集
  →最優秀作品をカレンダー、優秀作品を井原鉄道車両、市役所に展示
 ③笑って健康元気アップウォーキング大会・・・・事業のPR、運動実践の動機付け目的
  →岡山大学の学生ボランティアに協力要請
   コースの中に地元観光スポットを組み込み地域の魅力発見や野菜の収穫体験、
   食育クイズなどによる食育にも取り組む
 ④笑顔・笑いの講師派遣事業
  ・笑顔の体操講師派遣事業(地区や団体)・・・・ふれあいサロン、乳幼児親子教室
  ・笑いの講師派遣事業・・・・公民か事業や高齢者対象の講座に落語家などを派遣
 ⑤井原市オリジナル健康体操を創設・・・・市民から公募し「元気アップ体操」に決定
  ・講師派遣事業→市内のイベントに講師派遣。地域団体の依頼による講師派遣
  ・体操講習会・・・・すれ合いサロンリーダーを対象に講習会を実施
  ・番組放映事業・・・・CATVで体操番組を放映・朝(日3回週6日)・夜(日3回週1日)
   →認知度=50.6%(30代では60%強)。CATV事業費は1,200千円
  ・運動普及推進員養成講座・・・・イベントで体操実施や体操番組への出演など(10名)
・H23年度より食育関連事業「笑顔の食卓パワーアップ事業」を展開 
 ①食チャレンジ隊・・・・親子で地元食産業の工場見学
 ②メンズクッキング・・・・男性対象の料理教室
 ③エコクッキング・・・・資源を節約し、環境面に配慮する考え方や調理方法を学習する教室(旬の食材を丸ごと使うなど)
 ④笑顔の食育講師派遣事業・・・・介護予防に繋げるためふれあいサロンに栄養士を派遣
 ⑤親子スマイルクッキング・・・・地場産物を活用した給食献立の紹介を目的とした親子               料理教室
 ⑥のびのび合宿・・・・「早寝・早起き・朝ご飯」の体験から生活リズムの向上に繋げる目的の小学生対象の一泊合宿
 ⑦笑顔の食育参観日・・・・幼稚園児対象に,参観日の笑顔の食育(朝食)教室
・「笑いの標語」懸垂幕を市庁舎に掲揚、市封筒に印刷、職員の電子メール署名欄に記載するなどの啓蒙活動を実施

【今後の課題】
・事業評価が難しい
・市民の継続参加をどのように維持していくか
・「笑い」との関連を維持しながら事業を続けることのマンネリ化を懸念
 →多彩なバリエーションへの展開に限度があるのではないか


【視察の総括】
 どの市町も市民目線にたち、真に必要なことをしっかり検討しながらも、決めたことは確実に実践し成果を意識しながら取り組んでいる様子をひしひしと感じました。

 総社市で障がい者雇用の中にも、耕作放棄地を有効に活用する施策を見いだしたり、障害程度を考えって適切な作業をピックアップした洗車やガラス拭きなど特化した雇用形態など、我が市でも十分対応できそうな施策と考えます。

 新見市哲西町の住民意識を十分に取り入れながら、行政マンの全知全能を絞り出したワンストップサービス体制を構築できる縦割りの壁を排除した複合施設の機能は、美濃市が取り組もうとしている複合施設にも適用したいものです。

 井原市の笑って健康元気アップ事業は、笑いから食育まで発展し、年間500万円の予算で多種多様な事業化に取り組んでいる姿勢は、見習いたいものです。

 市民の税金を使って見聞させて戴いたこの視察の成果については、民生教育常任委員会として、複合施設建設について特別委員会の設置を要求するなどの具体的な活動として生かせるように努力していきたいと思います。

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by kangaeru_230 | 2013-10-30 11:49 | 議会報告

行政視察報告②第2日・岡山県新見市哲西町)

第2日目 岡山県新見市(哲西支局)「複合施設 きらめき広場・哲西 建設事業」
     出席者  新見市哲西支局長      岡田浩司
            新見市議会事務局長     矢田貝眞
            新見市哲西支局地域振興課長 池田敏雄(司会)
             新見市政策顧問       深井 正(元哲西町長)
                       (NPOきらめき広場事務局担当理事)
             新見市哲西診療所長     佐藤 勝
                    (岡山大学大学院医歯薬学総合研究科教授)
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建設時期
   平成12年6月着工~13年10月竣工(哲西町の時代に建設・17年に新見市に合併)

【建設に至る経緯】
・整備のきっかけ・・・・H9年からH10年の2カ年を費やして各種団体やアンケートによ
          る住民の意見聴取、まちづくり審議会での審議、議員の参画も得
             て策定したH11~H20までの旧哲西町の哲西町総合整備計画
・住民アンケート調査(中学生以上の全住民を対象)結果で建設したい施設として、
          診療所(66.2%) 新しい役場庁舎(34.0%) 温水プール(24.5%)
          保健福祉センター(20.2%) 図書館(16.0%) 文化ホール(7.3%)
          その他(美術館・博物館)(23.5%) の結果を得る。
  アンケート結果をもとに、「真に必要な施設は何か」などを60数回に及ぶ検討会で 協議し、2年9ヶ月を費やして、庁舎を含めて保健・医療・福祉の総合センター・生涯 学習センターのそれぞれの機能を持った複合的・一体的な、しかも大規模災害の場合の避難場所として使えるような構造をもった施設とすることを決定。
・基本コンセプト
 ①子供からお年寄りまで、誰でも気軽に利用できる親しみやすい施設であること。
 ②隣接する道の駅鯉が窪と併せて、賑わいや活気の生まれる施設であること。
 ③哲西町の行政、文化活動のシンボルや地域のランドマークとなる施設であること。
 ④光、風、水、緑を活かして周辺の自然環境に調和した施設であること。
 ⑤お年寄りや身体障がい者に配慮した、優しい施設であること。
 ⑥災害時の安全を確保するための防災拠点となる施設であること。
 ⑦省エネルギーやメンテナンスに配慮した施設であること。
※町の決意
 住民が望む施設をつくろうと考え、アンケート回答にあった殆どの施設を一つ屋根の下に集約して整備し、その代わりこの事業を最後のハード事業と位置付け、完成後は施策の軸を、保健医療を中心とした町づくりへ移す「ハード」から「ソフト」への大転換を住民合意として複合施設整備(小さな拠点)へと踏み出した。

【きらめき広場の概要】
・敷地面積 23,000㎡  建築面積 6,020㎡
・まちづくりの基本理念「保健医療を中心にすえたまちづくり」に従い、
  内科診療所・歯科診療所・・・・・国道入口に配置
  保健福祉センター・図書館・・・・・正面玄関の両側に配置
  文化ホール・生涯学習センター、役場(現市役所支局)
   を回廊式(一周150m)に一つの大きな屋根の下に配置した「小さな街」を思わせる構造。
   廊下の幅を広くするなど住民要望を取り込んだ設計。
・隣接する道の駅「鯉が窪」との一体化により外来者との交流場、食事や買い物、
 くつろぎ機能も併せ持つ(駐車スペースは普通車換算で約200台)
・200Kw の自家発電装置・貯水タンク(30t)・飲料水生成浄水機を備えて、防災拠点としても機能
・施設完成後は、近くに消防分署、警察官駐在所も引っ越し

【施設の機能】
・一周できる回廊で結んだことにより、各セクション間を簡単にかつ自由に行き来することが可能となり、常時連携が可能
 (この施設の最大のメリットであるワンストップサービスの提供)
・保健・医療・福祉・教育・文化・行政など様々な機能が備わっているので、住民活動の拠点として活用され、人々の集まりにより交流が生まれ、賑わいが創出された
・市営バスや福祉バスの発着場所として、交通結節点機能を有する

【各施設の管理・運営】
・内科診療所・・・・・・全額市出資の医療法人。医師2名で経営
         ヘリカルCTはじめ、地方病院の外来並みの設備
・歯科診療所・・・・・・全額市出資の医療法人。診療台3基を装備し、医師1名で経営
※診療所は、24時間365日何でも診るという地域医療を実践し、地域包括ケアの充実に取り組んでいる
・図書館・・・・・・・・・・指定管理者NPOきらめき広場による年中無休運営
     蔵書約68,000冊、利用登録者数4,000人、年間貸出数80,000冊
・文化ホール・・・・・・哲西支局の直営管理
         可動式収納客席200席、舞台前フロア100席、計300席
         年間利用回数は62回(H24年度実績)
・その他・・・・・・・・・・哲西支局の直営管理
         プレイルーム・機能訓練室、栄養改善室、調理実習室、研修室、
         創作活動室、音楽室、和室

【建設費用と財源】
・総事業費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,123,634千円
         委託料(設計・管理)   54,600千円
         工事請負費    1,833,245千円 (以下単位千円)
          建物         1,673,481
          外構・駐車場      159,784
         備品費         44,145千円
         医療機器購入費    189,634千円
         事務費          2,000千円
         公有財産購入費          0千円(土地は取得済み)
・財源内訳・・・・・・・・地方債      1,862,200千円 (以下単位千円)
          過疎対策事業債    541,100(交付税算入率70%)
          理事経済対策事業債  151,500(交付税算入率70%)
                        
地域総合整備事業費  821,400(交付税算入率55%)
          一般単独事業費    348,200(交付税算入率00%)
         県振興資金       30,000千円
         一般財源       230,456千円
         その他            978千円
    計         2,123,634千円

【施設維持管理費・平成24年度】
・合 計  12,090千円
・電気代   4,876千円(医療センター  996 庁舎等 3,880)
・灯油代   4,334千円(医療センター   0 庁舎等 4,334)
・ガス代   1,244千円(医療センター  1,211 庁舎等  33)
・点検料等  1,636千円(医療センター  520 庁舎等 1,116)

【総括】
・「モノ」と「ひと」・「意識」が一体となってはじめて「小さな拠点」が完成するとの考えから、施設の構想に住民の意見をベースとし、さらに施設設計に住民が参画するという仕組みを通じて「自分たちの家を自分たちで造った」という意識が芽生え、人々の地域への帰属意識や活動への参加意識が高まり、施設整備の過程から生成されたソフト面での大きな成果
・完成した複合施設が物理的隔壁の無い状態で各セクションが繋がったことにより、セクション間の感覚的隔壁も取り払われ、連携・連帯の一体感を醸成した

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by kangaeru_230 | 2013-10-24 09:01 | 議会報告

行政視察報告①(第1日・岡山県総社市)

平成25年度美濃市議会 民生教育常任委員会行政視察報告です。
(辻が作成した報告書を転載しています・・・若干長文になりますがご一読ください)

 今回の視察は、美濃病院跡地に建設が計画されている複合施設を念頭に置いて、美濃市と同規模の人口を持つ他市の建設事業実績から新見市のきらめき広場建設事業について視察することを決定し、近隣市町の福祉・教育分野で特筆すべき事業をピックアップし、総社市の障がい者1000人雇用の取り組みと井原市の笑って健康元気アップ事業の取り組みを視察することになった。

 事前の調査として、インターネットにより関係ホームページを抜粋し、事業の概要の理解に努めた。

 出発当日は、台風26号の本土接近が予想される中で実施するか否かを7時30分より緊急会議を開催し検討した結果、訪問市町への影響は問題ないが美濃市への被害予測について賛否分かれたが、雨に対しての心配は過小であろうとの判断から視察を実施することに決定した。

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第1日目 岡山県総社市 
10月15日(火) 13:30-16:30 総社市「障がい者1000人雇用の取り組み」
【障がい者1000人雇用】
・岡山県で県立の特別支援学校の増設が決まり、総社市への誘致活動を行うも隣接の倉 敷市に敗れる。
・特別支援学校の卒業後は、「総社で面倒を見る」ということで障がい者雇用施策。
・市内の障がい者数は約3200人で勤労対象の18から65歳人口は約1200人。 そのうち8割の就労を目標として「1000人雇用」を打ち出し、「総社市障がい者千 人雇用推進条例」を制定(H23年12月議会)。
・25年9月末現在、641人の雇用を実現(一般就労360人・福祉的就労281人)
・現在は第2,第3ステージと位置付け、障がい者の老後に対する施策に取り組んでい る。手始めに働く障がい者の生活を支援する居住系サービス施設「ケアホーム・今日 も元気」の立ち上げを支援し、展開を図っている。

【事業展開】
・障がい者への理解を企業・市民に向け、それぞれ実施
  就労者数500人達成記念フォーラム(H24.8.5)・・・・企業対象
  総社市保健福祉大会(H25.1.14)・・・・市民対象
・総社市障がい者千人雇用推進条例の制定(H23.12)・・・・市レベルでの条例制定は全国初
・障がい者千人雇用センターを設置(H24.4~)
  障がい者と企業との間に立って、職場定着の支援・新規就労先の開拓
・ハローワーク総社との協働により就労支援ルーム開設(H23.7~)
・就労継続支援A型事業所(雇用型) 5事業所で展開
  憩いの店 芳純(H23.11~)・・・・・宅配弁当の製造販売
  グリーンファーム(H24.5~)・・・・障がい者が野菜の栽培・収穫などの農作業を行い、                収穫した野菜は全量買取制度(地・食べ事業)を活用
・就労継続支援B型事業所(非雇用型)小規模作業所など 7事業所で展開
  サンガーデン吉備路(H23.10~)・・・知的障害者等がガソリンスタンドで洗車・窓ふき                  給油など行う。金銭受け渡しは健常者が行う
  やさい畑クムレ(H25.11.1開所予定)
               ・・・・耕作放棄地の保全管理を目的とし、毎日収獲できる                 野菜(オクラなど)を栽培し、全量買取制度を活用。
・生活上の支援に向けた取り組み
  ケアホーム・今日も元気(H25.1.17開所)・居室6室と共同スペース・スタッフルーム

【今後の課題】
・精神障がい者、発達障がい者への対応をどのようにしていくか
・来春最初の卒業生を出す特別支援学校の受入をどのようにするのか

【総社市の特色ある施策】
①公共交通システム「雪舟くん」全市5地区を同時に実施
  door to door で障がい者の足となり活躍
  戸外への進出が増えることで買い物難民のフォロー・健康寿命の延伸を図る
  6000万円の事業費
②地産地消の「地・食べ事業」を展開
  農業公社による少量買い付けを実施し、給食材料への適用を図っている(6400食/日)
  市内8ヶ所に地食ステーションを設置(雇用の受け皿にもなっている)
  「地・食べ事業」は野菜消費のうち36%を賄っている
③ゴミの減量化・・・・市長のこだわり
  平成17年合併時に、ゴミ20%減量でゴミ袋値段を半額にする公約
                              ・・・・22年に達成
  3年ごとの見直しにより、ゴミ増量の場合には、ゴミ袋の料金が上がる「ゴミの変  動相場制」を導入(ゴミの減量%に応じてゴミ袋の価格を変化させる)

※引き続き第2日、第3日をアップします。
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by kangaeru_230 | 2013-10-23 08:57 | 議会報告